最終章
「そんなっ……ことで……!」
再び衝撃波を放とうとしたその時、何発もの銃弾が両翼に撃ち込まれ、阻止された。
体力を回復したらしいスピカとピチカも立ち上がると、それぞれ稲妻を放って。
「っ……おしえてよ。なんで、そんなにつよくなれるの? ばかみたいに、さ」
タブーは引き攣った笑みを浮かべながら、金色の稲妻を全身に纏っては既に正面まで迫ってきているルーティを視界に捉え、嘲るような口調で訊ねては小首を傾げる。
ルーティは地面を強く蹴って飛び上がり、タブーの懐に潜り込むと拳を翳して。
「大好きな皆がいるから、かな」
そう笑って、渾身の力を振り絞っては無防備なタブーの体を力強く殴り付ける。
破裂音が轟き、金色の稲妻が勢いよくルーティの体から放たれた。
鎖が千切れ、爆発が起こる。爆風がその場にいた全員を吹き飛ばし、続いて黒煙の中からぼろぼろになったルーティとタブーが放り出され、共に地面に倒れてしまい。
長い戦いの終幕。沈黙が訪れる――