最終章
今まで、ルーティのことを己のパートナーだとは決して口にしなかったウルフが。
その言葉にルーティは目を見開き、驚いていた。そして瞼を閉じると、頷いて。
「うん。信じる」
きっと、もう一回言ってって言っても言わないんだろうな。ウルフは照れ屋だから。
でも、自信を持っていいんだよね?
ウルフは僕のパートナーだって……故郷に帰ったら、皆に自慢してもいいんだよね?
「――ウルフ」
ルーティはうっすらと瞼を開き、呟く。
「ありがとう……」
その瞬間、ルーティの体を纏っていた青い稲妻が金色へと変化した。感電し、思わず手を離しそうになるウルフだが、強く手を握り締めたまま、離さずに。
――現在、他の者がタブーに攻撃をさせまいと留めている。しかし、恐らくはそろそろ限界なのだろう……ルーティとウルフは顔を見合わせると、共に頷いて。