最終章
「くそっ、このままじゃ持たねえ!」
衝撃波の力に押し負けて、バリアが段々とひび割れてきた。ファルコが声を上げると、フォックスは振り向いて。
「逃げろ、今の内に!」
どうしてもこの場を離れようとしないルーティを、フォックスは睨み付けて。
「嫌だっ! 僕も戦う!」
ルーティはぐっと拳を握り締めて。
「フォックスが死なせたくないのは分かる……僕だって死にたくない、だけどっ」
声を張り上げる。
「いつだって死ぬ覚悟で戦わないと、何も守れないんだ!」
はっとフォックスは目を見開いた。
――止めないでくれるか? フォックス。
いつだって死ぬ覚悟で戦わないと、何も守れないんだ。だから、お前が本当に俺のパートナーなら……俺を想ってくれるなら。
「信じて」
ルーティにラディスの影が重なる――