最終章
――そういえば、タブーは懐に潜り込まれると攻撃を躱しきれずにいるような。
それってつまり、ああいった肉弾戦に本当は慣れてなくて、誤魔化す為に衝撃波を。
「タブーは本来、戦う為に生み出されたのではなく……世界創造計画の為の小道具として、二人に生み出されたんだよね?」
ルーティはぽつりと呟いて。
「もしも……彼が戦いを教えられていなかったとしたら。取り込んだ思い出や記憶から学んでも尚、それは単なる見様見真似で、本来肉弾戦が苦手だったとしたら」
そこまで告げると、何かいい案が思い付いたのかルーティはスピカの肩を掴んで。
「なっ」
「出来る! タブーは倒せるんだよ!」
スピカは困惑したような顔で首を傾げて。
しかしルーティには希望が見えたのか、ゆっくりと立ち上がるとタブーを見据え。
「一瞬でも動きを止めれたら……絶対に」