最終章



ルーティはぐっと歯を食い縛り、タブーを睨み付けると語気を強めて言い放つ。

「そこに残った想いは……またいつか、誰かが受け継いでいくんだ! 勝ちたいって気持ちも、負けたくないって気持ちも、全部! 受け継いだ誰かが戦って、叶えていくんだ! それを消しちゃいけない!」

力を振り絞り、ルーティは両手を突き出すと少しずつ青い電気を纏わせていき。

「僕達はっ」

間もなく、青い稲妻が勢いよく放たれて。


「決して逃げない! 君達みたいなズルは、絶対にしない!」


青い稲妻がタブーに命中すると、ルーティは念力から解放されて地面に倒れた。

すると、三日月状の赤い刃が幾つも飛んできて。ルーティが体を起こすと、同時に正面に立ったウルフが腰に備え付けられた小型装置に触れ、赤いバリアを作り出して。

赤いバリアは刃を弾き、それを放った張本人であるタブーは肩を竦めて笑い。

「おもしろいよね、きみは。ほんとうに」
 
 
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