最終章



「いたい……いたいよ……」

おもむろに両手で己の頭を押さえながらぽつりぽつりと呟き、タブーは頭を垂れて。

「どうして」

ゆっくりと首を横に振り。

「ぼくはわるくないのに!」

語気を強めて言い放つと赤紫色の光がタブーを包み込み、大きな衝撃波として波紋状に放たれた。続いて紫色の衝撃波、青紫色の衝撃波が断続的に放たれて。

こうも連続してはやはり避けきれず、またも全員が吹き飛ばされてしまった。

衝撃波が止み、悲痛な叫び声さえも上がらずに全員が地面に横たわる。静寂が訪れて、タブーはゆっくりと地面に降り立つ。

「ねえ、どうして」

タブーが手を翳すと、倒れていたルーティの体が胸ぐらを掴まれたかのように浮かび上がり、ルーティは顔を上げて。

「何……が……っ」

ルーティは辛そうに呼吸を繰り返しながら、薄目でタブーの姿を捉える。
 
 
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