第一章
「っい!」
タイミングを見計らい、ダークフォックスの乗っているアーウィンの上に乗り移ったのだ。衝撃で脚を強く打ち付け、機体は大きく揺れたが問題ない。
「うわっ、な、何!?」
当然、ダークフォックスはパニックを起こして操縦を誤り、急旋回する。ルーティは必死にコックピットにしがみついて。
「あっ! こら、離れろっ!」
コックピットにしがみつくルーティに気付き、ダークフォックスは右へ左へと機体を傾け、振り落とそうとする。
ルーティが無我夢中でしがみついていると、やがて、ばちばちと音を立てて青い電気がルーティの体を這うように走り。
「――喰らえ!」
次の瞬間、ルーティの体から何万ボルトもの電気が放出された。当然、アーウィンに乗っていたダークフォックスは感電して、悲痛な叫び声を響かせる。
「っああぁあああああああ!」