第一章



「騙されんな!」

ウルフも無線は繋いでいた。

ファルコらしく荒々しい口調の声が聞こえてきたのだ。恐らく、此方のカメラに映し出されている偽ファルコ……いや、ダークファルコの方がしっくりくるか。

とにかくダークファルコが、ちょっかいを出していることに気付いたのだろう。

「ウルフ! 彼らはどうやら、俺達の偽物らしい……油断するなよ!」

フォックスの声。ウルフは笑みを溢して。

「面白いじゃねえか」

ルーティが少年の放つ漆黒の稲妻を弾く中、ウルフェンはダークファルコが乗っているアーウィンに向かって途切れることなく、黄色いレーザーを放った。

「おらおらぁ!」

いつの間にかダークファルコの乗ったアーウィンの後ろに回り込み、ファルコは青いレーザーを放つ。――しかし。
 
 
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