第八章
前方に青い稲妻を放つと、ダークウルフの姿はたちまち黒く染まっては煙と化し、消えた。と思えばルーティのすぐ目の前に現れて、ルーティは慌てて立ち止まり。
「わっ」
ダークウルフは己の両膝に手を付いて少しだけ身を屈め、するとその後ろからスピカが現れ、跳び箱のように背中に両手を添えて、目の前のルーティに蹴りを仕掛ける。
「ったあ!」
ルーティは首を反らしては躱すと、ダークウルフの頭に手を添えて、地面を蹴り、飛び上がってはスピカを蹴り上げた。
間一髪、スピカは後方に下がっては躱し、ルーティはダークウルフの両肩を踏んでは足のバネを利かせてはバク転しつつ後方に高く飛び上がる。
その隙にウルフはダークウルフに詰め寄ると、髪を鷲掴みにして腹目掛け、膝蹴り。
よろめいたところを蹴り飛ばして。