第八章
ルーティは右の拳で殴りかかるも左手のひらで受け止められ、続いて左足で蹴りかかるが右腕で受け止められた。
スピカは右足をルーティの胸に添えると、飛び上がり左足も加えて蹴り出して。
「っく!」
右足を添えられた時点で体を後ろに反らしていたのでダメージを軽減することに成功して、ルーティは一旦後退しては距離を取る。スピカもバク転しつつ体勢を整えると、二人はほぼ同時に片手を突き出して。
「はあっ!」
それぞれが漆黒の稲妻と青い稲妻を放ち、激突。両者押し合い、一歩も譲らない。
しかし、お互いの背後に影が差して稲妻は同時に途切れると、ルーティはダークウルフの、スピカはウルフの蹴りを促し、ステージの真ん中へ飛び退いて。
一瞬だがルーティとスピカは背中合わせになり、同時にルーティは右腕を、スピカは左腕を振り向き様に薙ぎ払った。