第七章



「っ、ここは……」

紫色の雲を突き抜けるとそこに広がっていたのは、ひたすらに真っ白な世界。

ルーティもウルフもこんな世界が亜空間に存在していたとは知らず、言葉を失っていた。すると、その隙にあちら側のウルフェンと引き離されてしまい。

「あっ」
「ルーティ、下を見ろ」

ウルフに促されるがまま、ルーティは不思議そうに下を覗き込む。なんとそこには、X部隊のメンバーが倒れていて。

「皆っ……、ウルフ!」

ルーティが呼ぶと、ウルフは短く息を吐き出してウルフェンを地上へ下ろし、停めて。ルーティは左翼から飛び降りる。

「わ……っと、ちゃんと地面あった……」

地面も壁も真っ白な世界なので、何処までがどうなのかが分からない。ルーティは一度辺りを見回すと、地面を踏み鳴らして。

その際、音に気付いて目覚めたのか、メンバーの何人かがのっそりと体を起こし。
 
 
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