ルーティは振り返ると片手を突き出し、飛んできた漆黒の稲妻を青い稲妻を放って対抗、弾くことに成功して。

それにより、青い稲妻は相手側のウルフェンの胴体を掠め、大きくぐらつき。

体勢を整える為に旋回、距離が離れた。

「やるじゃねえか」

ウルフはふんと鼻を鳴らして。ルーティは調子を取り戻したのか腰に手を当て、胸を張ると、ウルフを見つめ、笑いかける。

「その……ありがとう」


――ふとした瞬間にいつも助けてくれる。

意地っ張りで言葉遣いが荒いけど、優しくて。僕の大切で、大好きなパートナー。


ウルフは答えなかったが、ルーティはどうせいつもの照れ隠しだと考えて。

「……もう、迷わない」

ルーティは正面に向き直ると、再び向かってきた相手側のウルフェンを睨み付ける。

「行くよ、スピカ！」

戦うんだ。その一心でルーティは両手を突き出し、狙いを定めて青い稲妻を放つ――