第七章
X部隊を結成して二ヶ月半、様々な困難を乗り越えてきた。主に頑張っていたのは無論、リーダーであるルーティで。
真実を全て話した今、形はどうであれ、彼を父親と会わせてもいい頃なのでは?
……と、フォックスはそう考えたわけだ。
「俺も父さんを亡くしててさ」
フォックスはふっと笑みを溢すと、近くの誰もいないテーブルの上に腰掛けて。
「大好きな父さんだったんだ。でもやっぱり、死んだという事実は、子供ながらに受け止めなきゃいけなかったからさ」
フォックスはひと呼吸置いて。
「今のルーティなら、大丈夫だよ」
……彼の父親が戦死しているということは、DX部隊にいた頃に何度か聞かされていた。マリオは溜め息を洩らすと。
「化けて出ても知らねーからな」
そう告げて、昼食を食べ進める。――突如、食堂の扉が開き、ルーティが現れて。
「ねえ!」
手首を掴んでウルフを引っ張り入れると。
「ウルフも連れてっていい!?」