第七章
◆第七章『奪われたのは』
あれからまた、二ヶ月が経った。
初めこそ、X部隊を裏切って亜空軍として活動していたクッパやロボットを忌み嫌う連中もいたが、今はすっかり打ち解けて。
全員の怪我もちょうど癒えてきた頃で、亜空軍側の攻撃も少し落ち着いていた。
そんな、休日の昼下がりのことである。
「えっ? フォックス、今……何て」
ノロノロと昼食を口にしていたルーティは、フォックスの突然の提案に箸が止まり、ぽかんとして聞き返した。
フォックスは何処となく照れ臭そうに、後ろ頭を掻きながら目を逸らして。
「だから、その」
言いかけて、短く息を吐き出してはルーティと向き合い、微笑を浮かべながら。
「ルーティの父さん……ラディスのお墓、見に行かないか? 無理にとは言わな」
「行く! 絶対行く!」
即答だった。