第六章
突如、クレイジーの半径二メートルくらいの範囲の床が抉れ、床の破片がふわりと浮かび上がると、ルーティ達を襲った。
ウルフはベルトに備え付けられた反射バリアを発する小型装置に触れて、広範囲に赤紫色のバリアを張る。その間に、マリオとリンクは同じ場所に集まって。
「あははははっ! そんなもの!」
クレイジーは狂ったように笑いながら左手を翳し、バリアに念力を送る。途端にバリアはひび割れ、破壊されてしまい。
「よせ! クレイジー!」
マスターは体を起こすと、クレイジーの暴走に気付いて静止させようと声を上げる。
「兄さん、喜んで! 彼らは死ぬんだ!」
床の破片を飛ばし、ルーティ達の体を少しずつ傷付けながらクレイジーは嬉しそうに笑って。ぱちんっと指を鳴らすと。
「命令だ!」
タブーはゆっくりと振り返って。
「“ゼロ”にしちゃえ!」