第六章
その間に、ロボットはバリア目掛けて踵落としをするも、壊れず。しかし、ちゃんと効いているのかひび割れて。
ロボットは後方に一回転しながら落ちては、地面に着地すると同時にバリアの天辺目掛け、両目からビームを放った。
「兄さんっ」
「分かってる。小賢しい餓鬼共だ」
どんどんとバリアがひび割れていく様子に不安を感じて視線を送るクレイジーと、この状況に苛立ちが募って呟くマスター。
すると、ルーティは未だ構えているヨッシーの両手の上に乗っかって。
「お願い、します!」
ヨッシーは勢いよく、真上に両手を突き上げる。その反動でルーティは飛び上がり、右手の拳に大量の青い稲妻を纏わせて。
「餓鬼なのは――」
渾身の力を込め、ひび割れを殴り付ける。
「あんたらの方だ!」
――刹那、硝子が割れたような大きな音が鳴り響き、バリアは砕けて。厄介な防壁は消え、晒されるマスターとクレイジー。