間一髪、ルーティは首を反らして蹴りを躱すと、クッパが着地したところで顔の左側面目掛けて蹴りを仕掛ける。

しかし、クッパは左腕で受け止めると、バランスを崩させようと脚を押し退けて。

「そりゃどう、も！」

ルーティはバランスを崩す直前にクッパの両肩を掴むと、一旦床を強く蹴って飛び上がり、片膝を腹に突き当てた。

「うぐっ！」

クッパが怯んだ隙に着地して振り向くと、ガノンドロフがすぐ近くまで迫ってきて。

すぐさま、ルーティはクッパの腕を掴んで渾身の力を振り絞り、その場で振り回して勢いをつけてから投げ飛ばす。

ガノンドロフは飛んできたクッパを受け止めたものの、すぐに後ろに放ると一気にルーティとの間合いを詰め、右手で胸ぐらを掴んで吊り上げる。ルーティは呻いて。

「小賢しい電気鼠めが」

左手に紫色の不気味な光を宿しながら、ルーティに翳す。すると、ルーティは右手を掴み、ニヤリと口角を吊り上げると。

「へへっ……残念、でした」