第六章
「無駄だ!」
クッパは右手を突き出し、炎の柱を放った。ルーティは対抗しようと両手を突き出すものの、肝心の稲妻が出ない。
やむを得ず、ぎりぎりになって右に飛び込むように躱し、床を前転して立ち上がる。
不意にルーティの頭上に影が映り、見上げるとワリオが拳を振りかざしながら降ってきた。ルーティはバク転しては躱すも、そこにまたクッパが迫ってきて。
「どうした? 息が上がっているぞ」
クッパはニヤリと口角を吊り上げる。
それもそのはず、攻撃を仕掛ける隙が全く無いのだ。ルーティは息を切らしていて。
「ワリオ!」
迫ってきていたクッパはフェイント。直後、クッパの後ろからワリオが飛び出し、クッパ自身はルーティを素通りして。
拳で殴りかかってきたところを片手で受け止め、受け流しつつ回り込んで足払い。
しかし追撃する隙もなく、翻すように空中に飛んだクッパは炎を纏った脚で踵落とし。間一髪、ルーティは躱すが隙だらけで。