第六章
ルーティがホールの真ん中に立つと、クッパ、ガノンドロフ、ワリオが囲うように立って。意を決し、警戒心を高めて構える。
ふと、ウルフが端から眺めていることに気付いたクレイジーはニヤニヤしながら。
「あれぇ? 参加しない、とか?」
ウルフは手に持っていた銃をホルスターに仕舞うと、ふんと鼻を鳴らして。
「あんな餓鬼を相手に三人もかかったら、くたばるに決まっている。俺様が手を出すまでもないだろう」
遠回しに、三人で片付けろということか。
マスターとクレイジーは顔を見合せると、納得したのか小さく笑みを溢す。
と、何の合図も無しにワリオが駆け出した。拳で殴りかかるも、ルーティはひらりと躱し。が、間を置かずクッパの蹴りが飛んできて、ルーティは腕をクロスする。
「くっ」
上手く蹴りを受け止めたものの、ガノンドロフが床を勢いよく殴り付けると、床はルーティ目掛けて抉れていき。
その間にもワリオは背後から飛び蹴りを仕掛けてきて、ルーティは一旦クッパの蹴りを受け流すと、瞬時に後退して。