第六章
黒煙から少年、即ちロボットらが飛び出す。煤にまみれているだけなら未だしも、腕が折れたり、もげたりしている者もいた。
「きっ」
それどころか、首が無い者もいて。
「きぃいもぃいい!」
明らかに取り乱しているルーティは、幾つもの稲妻をロボット目掛け、放って。
しかし、ロボットは直撃を受けても尚、立ち向かってくる。やむを得ず、リンクはロボットに斬りかかった。
切断される胴体。爆発はしなかったが、代わりに紫色の煙を断面から吐き出して。
「まずいっ!」
リンクは咄嗟に飛び退くと、バク転して更に後退し、距離を取りながら。
「吸ってはいけません! 毒ガスです!」
よく見れば、腕や首がもげているロボットは、断面から紫色の煙を吐き出している。
――が、気付いた時には遅かった。