第六章
警告音が辺りに鳴り響き、ルーティは立ち上がる。リンクは鞘から剣を抜き、マリオは構えて、三人は背中合わせに。
「やっぱこうでなくちゃな!」
「言ってる場合ですか? っ来ますよ!」
わくわくしている様子のマリオにツッコミを入れつつ、リンクは語気を強める。
次の瞬間、何処からともなく同じ容姿の少年が何人も現れて、三人を囲み。眉を顰め、リンクはそっと耳打ちをする。
「分が悪すぎます。活路を作れますか?」
ルーティとマリオは顔を見合わせて。
「任せてよ!」
「よし、いくぞ! ルーティ!」
マリオの掛け声を合図に、ルーティは両手を突き出して青い稲妻を前方に放つ。
同時に、マリオも同じ方向に炎を放って。
「今だ!」
少年らはまるでボーリングのピンのように稲妻と炎に吹き飛ばされて。
そうして出来た活路を、三人は駆け出して通り抜ける。何とか総攻撃は免れたが、残った少年らは一斉に振り返ってきて。