第五章
すると、歩み寄ってきたダークフォックスが頭の後ろで手を組みながら。
「簡単に言えばそんな感じッスねぇ」
そう告げて、歯を見せて笑う。
「リーダーじゃないッスか。人型兵器だった俺達に仲間だとか、守るだとかを教えてくれたのは……そうじゃなきゃ、今頃しくじった誰かはぶっ殺されてっかもー」
相変わらずの軽薄な態度で、見兼ねたダークファルコが後ろから頭を殴る。
ダークフォックスは痛そうに頭を押さえ。
「何すん」
「リーダーの“大切な人”であるルーティの、“大切な人”……とやらを殺せば、ルーティが傷付くのは明白。それは、遠回しにリーダーを傷付けるということ」
声を上げようとしたダークフォックスの足をぐりぐりと踏みつけながら、ダークファルコは腕を組み、にこやかに告げる。
「だから、攻撃を中断させていただきました。一同、お詫びを申し上げます」
ダークフォックスの後頭部に手を回し、無理矢理頭を下げさせながら、ダークファルコはぺこりと頭を下げて。