第五章
突如、何処からともなく放たれた青い稲妻がダークリンクの剣を弾き、ファルコは生命の危機を免れて。
ダークリンクは思わず数歩後退し、その青い稲妻が放たれてきた方向を睨み付ける。
「お願いだよ。もう……戦うのはやめて」
――ルーティだった。
ダークピカチュウはルーティに気付いても尚、子供組から目を逸らさず、手を翳す。
「スピカ! やめて!」
ルーティが声を上げると、ダークピカチュウは顔を歪ませ、小さく呻いて。
「呼ぶな!」
間もなく、黒い稲妻は放たれて。
「もうやめてええええっ!」
ルーティの叫び声が響き渡り、ダークピカチュウと正面から向き合うように飛び込んで、青い稲妻を放つ。
ぶつかり合う黒い稲妻と、青い稲妻。
お互いに足を踏ん張っては侵寇を許さず、途切れることなく、稲妻を放ち続ける。