第五章
「させないわ」
ようやく到着、飛び込んできたのはシフォンである。懐に隠し持っている蔓の鞭を取り出し、銃弾を残らず弾いて。
「やってくれたじゃん!」
シフォンの頭を跳び箱のように手を付いては飛び越え、駆け出してきたのはローナ。
ぱちんっ、と指を鳴らすと幾つものシャボン玉が周囲に現れ、ダークフォックスとダークファルコに襲いかかる。
パァン!
凄まじい音を立てて、シャボン玉は割れると同時に爆発。辺りに泥が飛び散るも、そこにダークファルコとダークフォックスの姿はなく。ローナは辺りを見回す。
「馬鹿、上だっ!」
ネロの声。ローナが瞬時にその場を退くと、炎を纏いながらダークフォックスとダークファルコが降ってきて、地面を抉り、着地。再び銃を構え、発砲する。