第四章
「僕、偉そうなことは言えないけど」
リュカは少しだけ、目を伏せて。
「隠しちゃいけないんだよ、親が死んだこととか。それは大切なことだし、どんなに幼くても受け止めなきゃいけないから……例え、それがきっかけで戦うことになっても、それがその人の運命だから」
そして顔を上げると、眉尻を下げながら。
「だから、絶対に隠したら駄目。一緒に戦わなくちゃ……支えなくちゃ。ルーティは、それを隠されたから……現実を受け止められず、無鉄砲に立ち向かって死んじゃうような奴、みたいに思われたんだって、思い込んで……悔しかったんだと思う」
リュカは言い終えると、すぐ近くにいたネスの後ろに隠れてしまった。
いつの間にか、カービィは泣き止んで聞き入っていて。最後にぐっと涙を腕で拭い、「ありがと」とデデデから離れる。
「……そうだよね。逃げちゃ駄目だよね」
自分に言い聞かせるように、カービィは呟く。そして、フォックスに視線を移して。
「探そう! 皆で、ルーティを!」