第三章
――司令塔が、紫色の球体に包まれていたのだ。辺りはざわつき、道路をパトカーが、歩道を警察が走り回っている。
「ルーティ?」
返事が無く、不審に思ったソニックが声をかける。はっとルーティは我に返って。
「見えた……よ。凄いことになってる」
ぽつり、とルーティは返して。
「やっぱり、拠点を知られた以上、残しておくつもりはないみたいだな。他の所も被害に遭ってるみたいだぜ?」
二人が喫茶店でのんびりしている隙に、亜空軍が仕掛けてきた、というわけか。
ルーティは息を呑み、かつての司令塔を見つめていた。――恐らくあれが、ヨッシーの言っていた、亜空爆弾を起爆させた跡。
あそこから、亜空間に行けるとしたら。
「ルーティ!」
続いて聞こえてきたフォックスの声により、いつのまにか歩き出していたルーティは思わず、立ち止まって。