第三章
暇潰しにメニューを手に取っては適当に目を通していると、ふと、スネークが。
「いい情報は得られたか?」
ルーティは一旦メニューを閉じて、テーブルの上に置き、頬杖をつきながら。
「上々かなぁ。スネークのお陰で、スピカが生きているんだって分かったし……敵になってるのはびっくりしたけど」
そう言って、にこりと笑う。
「あくまでも推測だぞ、あれは」
スネークは苦笑混じりに告げた。しかし、ルーティは一旦姿勢を正すと、足をぶらぶらさせながら、窓の外へ視線を移して。
「絶対にスピカだよ。だって僕、最初に会った時から何となく疑ってたし。……もしかして、もう、記憶は戻らないのかな」
沈黙が訪れる。
すると、スネークは片手を挙げてウエイトレスを呼んだ。小首を傾げるルーティに、スネークは微笑を浮かべて。
「何か頼むといい。小腹も空いたしな」