最終章
激しい攻防戦の末路。二対の羽根を触手に貫かれ、三対目の羽根も虚空に空いた穴から飛び出してきた鎖によって拘束。展開した防壁も黒の光弾によってひび割れ崩壊すれば最期の時が訪れた。
「アハッ」
それは口角を吊り上げ嗤いながら飛んでくる。
「お兄様お兄様お兄様ッ!」
先端に鋭利な紅い爪を宿らせた触手を引き連れて。
「死んでッ!」
……ダーズ。
「ぁ」
ルーティは思わず声を漏らした
「……あ……ぁ……」
目を開いて愕然とする。
「兄さん」
「ああ」
クレイジーが呟けばマスターは静かな口調で。
「……終わったな」
千年以上にも登る長き戦いに幕を下ろしたのは見過ごされてきた四対目の羽根だった。立ち向かうダーズの背後からその形状を槍のように変化させて音もなく容赦なく貫く。そして、それは。
奇しくも。
その羽根の主人たるキーラ諸共。……
「、あ」
深く深く。
「ぁえ」
寸分の違いもなく。
「お兄、様」
全ての音が途絶えて。
恐ろしいほどの静寂が訪れる──
「ひ」
戦いの終着による影響はその下でコピーファイター達と戦っていた面々も受けることになる。
「な、何だ?」
それまで戦っていたコピーファイターが攻撃を下すべく振りかぶった姿勢で不意に動きを止めたかと思うと次の瞬間まるで蝋のように溶け出したのだ。その様子に恐れを抱いたダークロイが小さく悲鳴をあげて引き下がり背中に隠れるのでロイは剣の構えを解かないまま困惑。事態の変化にマルスやアイクも完全に警戒は解かないままロイの元へ。
「どうなってるんだよ」
「、あれ」
気付いたマルスが視線の先を促す。
「え?」
同じような状況となったのは他も同じようで。
「何が起こっとんねん?」
「に、兄ちゃん」
ディディーがドンキーの腰にしがみつく。
「無事?」
「ええ。何とか」
滲んだ汗を拭いながら訊ねるリムに剣の構えを緩めながらリンクは答える。それまで共に戦っていたトゥーンは先程から何かに注目しているピチカの隣に並ぶとおもむろに指差された先を見た。
「……キーラ……ダーズ……」