最終章
交戦するメンバーの中に埋もれて紛れ込んでいる様子もない。思わず背筋を伸ばして見回したが直後その後ろに乗り込んだカービィが肩に手を置いて前に向き直らせた。それどころじゃないというのは重々承知だがこの状況下でパートナーの姿が見当たらないのは如何なる理由であれ不安になる。かといって一服しているだけだったというオチもそれはそれで彼らしくはあれど想像したくないというか──
「ルー!」
ハッと振り返る。
「お前のパートナーなら心配はいらねえ!」
駆け付けてきたスピカは事情を知っているようで。
「行ってこい!」
今この場で姿が見えなくても。
「っ……」
信じるしかない。
「うん!」
ルーティが大きく頷いたのを見てカービィは合図を送ったようでワープスターは急発進した。相変わらず油断すると振り落とされてしまいそうなとんでもない速度を出しているが安全運転で現場に向かっているような余裕は残念ながら、無い。
「……!」
そうこうしている間に。
また同じ景色が目の前に飛び込んできた。
「っ……キーラ」
白金の髪を靡く光の化身と。
「ダーズ……」
強い不安感に瞳を揺らす混沌と闇の化身。
「っ……」
愛しているよ。
うんっ。おれも愛してるよ。お兄様──
「キーラ! ダーズ!」
ルーティは呼び掛ける。
「もう、こんな……こんなことはやめるんだ!」
反応はない。
「誰の為にもならない!」
張り上げた声が空の彼方に吸い込まれていく。
「……戦争はもう終わったんだよ!」
それでも。
「これ以上戦わなくていい!」
胸が張り裂けるような思いで訴えかける。
「……だからっ!」
ルーティは手に汗を握りながら。
「お互いを苦しめるような真似はもう──!」