第十三章
体を大きく捻った後、回転させながら繰り出した多段蹴りは防壁を前に無力かと思われたが僅かな変化を示す音を確かにその頭の上の大きな狐耳で拾って希望を見出した。如何なる攻撃も無の表情で淡々と防御であしらう創造神たるそのひとを見つめた後でフォックスは体を翻しながら叫ぶ。
「──ウルフ!」
そうして名前を呼ばれたその人が構えた銃を発砲する寸刻前標的の背後から引いた拳を不死鳥を模った炎を纏わせながら突き出す影がひとつ。
「ファルコン・パンチ!」
攻撃は防御の隙を与えず降り注ぐ。
「喰らいなさい!」
「たああっ!」
飛び上がったリムとピチカによる降下に合わせた踵落としと拳のひと突き。合わせるようにオリマーが投げ付けた紫ピクミンをユウが念力を使って加速させ防壁目掛けて突撃させる隣で青白い波導を練っていたリオンが押し出すように弾を放つ。
「ぬぅうっ!」
「はあっ!」
時を同じくして剣を振り下ろすアイクとマルス。
「遅すぎだぜ!」
展開する魔方陣から放出される光弾を右、左と軽いステップで躱した後跳び上がるソニックに合わせてスネークが構えたロケットランチャーを放つ。
「ワリオさん!」
光で生成された武器が飛んでくるのを拳や蹴りで打ち落とした後にヨッシーが叫べば後ろから駆けてきたワリオがその肩を踏み台に足を掛け踏み越えつつ握った拳に渾身の力を込める。
「今だッ!」
時が重なり全方位からの攻撃が打たれる。
今度こそ硝子のひび割れるような音が響いて。
銃声が鳴り響く──
「合わせろ!」
「いっくよー!」
その一方でマスターと異なり攻撃という攻撃を防御ではなく攻撃で打ち消す標的クレイジーを相手していたフォーエス部隊もまた大詰めに入っていた。
「そぉい!」
スプラシューターからインクを放出するコウの後ろから跳び上がったツツイが振り上げていたスプラローラーを振り下ろす。その攻撃は目には見えない障壁によって赤い閃光を散らしながら弾かれる結果となってしまったが休む間もなくその下を掻い潜るようにトレーナーが放った太陽礼拝により形成した黄金の光の弾が同じように弾かれるのと同時、死角となっていたその後ろから現れたハルが斧を薙ぐ。
「あはっ」
予備動作はなかった。だがしかし周囲に展開した複数の赤い魔方陣が何を発動するよりも早く四方八方から放たれた攻撃により砕かれる。
「分かりやすすぎ!」
水で生成した武具を構えて鋭く見据えるミカゲの横でドット状の鍵を上に放ってはその手に受け止める動作を繰り返しながら。
「パックマン以外にもモロバレだっつの!」