第十章
──バチバチと。暗闇の中からジグザグと予測不能な動きで放たれたそれはまるで別の生き物のように鳴き声を上げながらカービィの四肢を捕らえていた触手に突撃、だけでなく貫通すると結果としてその本人を解放した。
「っ、何」
解放されたカービィは受け身をとって着地すると千切れても尚締め上げようとする触手を手で引き離して地面に投げ捨てた──それよりも。
今の攻撃は……?
「あは」
ダーズはゆっくりと頭を擡げて振り返る。
「怒ったの?」
誰に言ってるんだろう。
「ふふ」
……足音がする。
「ごめんねぇ」
ゆっくりと近付いてくる。
「ルーティにも紹介してあげるね?」
思わず目を開いた。
「えへへ」
暗闇に目が慣れなかった方が。
どんなに良かったことか。
「ボクの友達っ」
ダーズが手を伸ばして引き寄せたその相手は。
「……!」
絶句していたのはルーティだけではない。
「これはこれは」
苦々しく笑うダークファルコの横で。
「感動の再会ですね」
「、り」
ダークウルフは唇を震わせる。
「リーダー……」