第六章
……返す言葉もなかった。
「それで?」
唯一ラディスだけは真剣な様子で。
「ちょっと」
「分かっているさ」
カービィは溜め息。
「ほんっと似た物親子だよね」
ルーティは思わず苦笑いを浮かべた。
「……もし次に接触できる機会があれば……話し合ってみようかと思ってる」
「理由は?」
ラディスは続けざま質問を投げかける。
「それは」
「感情論だけで動いていい問題じゃない」
「どの口が言うんだよ」
すかさずカービィが突っ込んだ。
「か、過去の反省点も踏まえた上でだよ」
「本当に反省してるってのなら話を聞くまでもないと思うけどね」
「まあまあ」
ピットが両手を軽く挙げながら宥めた。
「説得なんて通用する相手じゃないだろ」
いつから話を聞いていたのか冷たく口を挟んできたのはクレイジーである。
「それで実際に説得に応じて謝ったところで制裁不可避だし僕も兄さんも許さないけど」
手厳しいが彼等らしい回答だった。
「止めはしないけどね」
救いのひと声。
「……ありがとう」