第五章



……え?

「な、何を言ってるの……」

ルーティは困惑した顔で見つめる。

「不純物は取り除かなくちゃ!」

ピチカは両手を合わせてとびきりの笑顔で。

「キーラ様の命令だもん!」


キーラ、……様?


「フラグ回収乙でーす」

カービィはやれやれと息をついて臨戦態勢。

「あれ多分百パー話通じないっしょ」
「そ、」
「目ぇ見て」

言われた通り凝視してみると──確かにピチカもリムも双眸が赤く染まっている。恐らく洗脳されているのだろうが今まで見てきたケースと違い攻撃的且つ悲観的というよりは眩しいものさえ感じて結果戦意が揺らいでしまう。

「み、……見過ごせないよ」
「どうして?」
「僕の性格だから」

ピチカは困ったようにリムを見上げる。

「おにぃってばこれだもん」
「まあ私たちだって戦いは避けたいもの」

ほら。今までとパターンが違う。

「説明するわ」

リムが両手をあげながら語り出した。

「キーラ様は新世界の創造を考えているの」

ルーティはちらっとカービィを見遣るも依然として彼は構えを解かない。

「……そんなこと」
「させるわけないけど」

話に割って入ったのはクレイジーである。

「生きていたのね」
「残念でした。僕たち神様なので」

リムはそっと手を下ろして何やら呟き始める。

「この世界の主はキーラ様……神様はキーラ様だけ……不祥事が発生しているキーラ様が見ているわ何とかしなくちゃ何とかしなくちゃ」

双眸の赤が揺らぐ。

「光を与えてくださるのはキーラ様だけ」

叫ぶ。

「キーラ様だけ!」
 
 
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