最終章



なんだ?

「これって……!」

フォックスは顔を上げる。

「なんであいつらが!」


……え?


食い入るようにしてパソコンの液晶画面を見つめる三人にフォックスは手に持ってプレイしていた携帯ゲーム機の中で自機が敵の攻撃を無防備に受けてしまいゲームオーバーになってしまったのにも関わらず目を奪われていた。……何より。

ファルコの叫んだ台詞が引っかかる――

「どうしたんだ」

気になって近付き声をかけると。

「フォックス」

眉間に皺を寄せるファルコを一瞥して画面に目を移す。

「……!」

フォックスは目を開いた。


来年から正式に結成される特殊防衛部隊『X部隊』。

そこに配属予定である隊員名簿にはなんと――かつて戦場を共にした『DX部隊』のメンバーほぼ全員の顔写真と名前が並んでいたのである。
 
 
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