最終章
それからまた。三年の歳月を経て。
――俺は。
「このっこのっ」
ライラット系第四惑星コーネリア。
都心部より少し離れた場所に停めてあるのは母艦グレートフォックス。そこに――かつて『DX部隊』の戦士として戦ったフォックスの姿があった。
彼も『やとわれ遊撃隊スターフォックス』のリーダーを担う身なのだがこうして同じくスターフォックスのメンバー且つメカニックであるスリッピーと携帯ゲーム機で遊んでいる辺り、依頼の方は芳しくないようだ。
「あー!」
……どうやら負けてしまったらしい。
「もう一回!」
「いい加減にせんか!」
ぴしゃりと叱りつけたのは最年長メンバーのペッピー。
「毎日毎日、飽きもせずに何をやっとるんだ!」
「そう厳しく言わないであげて、ペッピー」
人数分の紅茶と茶菓子を乗せたお盆を手にやんわりと割って入ったのは唯一の女性メンバーであるクリスタル。
「事実、今は依頼がないんだから」
「そうだぞペッピー。平和なのは良いことじゃないか」
「ばかもん!」
フォックスはびくっと肩を跳ねる。
「そんなことじゃ親父さんも悲しむぞ!」