第十一章-中編-
……まさか。
「不味かったとか」
沈黙。
「この状況で何を言ってるんだラディス」
「いだだだだ味には自信があったんですいだだだ許して」
頬をつねり、冷静に制裁を下す。
悪気はないものだと確認するとフォックスは溜め息をついて解放。
「ほら、ネズミだし」
「まだ言うか」
「でも食べられたのは事実」
口を挟むカービィにラディスはつねられた頬を指で触れた。
「分かったでしょ。夢じゃないって」
フォックスを突き飛ばして。
直後のあの感覚は。
「っ……」
考えると吐き気に似たものを覚えた。
それを知ってか知らずか。敢えて、なのだろう。フォックスは口を開く。