第二章
振り向き様に炎を放たれ、ラディスは稲妻を放って対抗。結果、二回目の大きな爆発を起こして今度はステージ全体が黒煙に包まれた。暫くすると煙は晴れて。
「……何でだろうな」
ラディスはぽつりと口を開く。
「君の戦い方は何処か投げ遣りに見える」
その言葉に、マリオは顔を顰めた。
「何が言いたい」
――彼には過程がない。
その先にある勝利だけを見つめ、戦いの中で何を感じることもなく……ただ。
坦々と。淡々と。
「何を考えているんだ?」
「……勝利」
マリオは地面を蹴り出して。
「それだけだ!」
いつだってそうだ。
俺はただひたすらに、勝利だけを目指してきた。自分が自分である為に――