第二章



生暖かさを感じる光に全身を包まれたようなこの感覚は、何となく慣れない。

クレシスに背中を押し出される形で再び戦場に降り立ったラディスは、もう既に黙って見つめているルイージに視線を返した。

「……考え直してはくれないみたいだね」
「繰り返そう。君は間違っていると」
「参ったな」

ルイージは小さく息を吐き出して。

「正直、扱いに困るよ」


――何も知らない癖に。


「あのぅ」

バトルルーム。ようやく落ち着いてきた頃、遠慮がちに声をかけてきたのはヨッシーだった。マリオはすっと顔を上げて。

「……見ないんですか?」
「弟が勝つに決まってるだろ」

マリオはふいと目を逸らす。

「でも、ルイージさんは」

何かを言いかけて口を閉ざすヨッシーに、マリオは問い質そうとしなかった。

――いつものことだ。
 
 
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