第二章
「マスターの言う通りじゃないか?」
追いかけようとしたラディスを留めるようにして、口を開いたのはマリオである。
「負けた奴に価値なんてないだろ」
「てめえ!」
「だからって切り捨てろって?」
ファルコが前に出るよりも先に口を挟んだのはカービィだった。
「それはお門違い」
初日は口を開けば毒ばかり吐いていたというのに、どういう風の吹き回しだろう。
なんて考えていたのも束の間、
「どんなに弱っちょろい奴でも死ぬまで扱き使ってやらなきゃもったいないっしょ」
カービィは愛らしい笑顔で告げる。
「それが戦士、なんだからさ」
ぎすぎすした空気を生み出した元凶達が部屋を後にすれば、フォックスと一緒になってたまらず、大きな溜め息が洩れた。
「生きた心地がしないな」
フォックスは苦笑を浮かべて。