第七章
「いえ、その。当然の反応、だと思います」
どう接したものやら。変に緊張して敬語になってしまうフォックスに、隣でファルコはくすくすと笑っている。ラディスは人差し指で頬を掻いて。
「主人は、迷惑をかけてませんか?」
「そりゃあもう日常茶飯事で」
フォックスが慌てて目を向けたところで、
「でも、助けられてる。事実だよ」
カービィはふっと笑みをこぼす。
安心したようにルピリアの表情が緩やかに微笑へと変わった。
「……よかった」
差し出された紅茶と茶菓子を口にしながら。これまで過ごしてきた中での出来事を話題に花を咲かせ、三十分ほど経ったところで本来の目的を思い出す。
「そういえば、お子さんは?」
「ああ。ルーティね」
ルピリアは時計を見遣る。
「ちょっとお散歩に行かせているのよ」
「な、まさかお前ルーティを一人で」
「馬鹿言わないの」
心配するラディスに小さく溜め息を吐いて。
「スピカくん。メルティも一緒だから大丈夫よ」