第二章
「……脅しですか」
次のリンクの言葉には驚いた。
――脅しだって? 何だってルイージが、しかもまだ子供である彼にそんなこと。
「目的は何でしょう」
こうなると気になって仕方なかった。
が、故にじっと視線を送っていたのが仇となったのだ。気配に気付いたルイージが次の瞬間、後ろをさっと振り返って。
しかしそこに、ラディスの姿はなく。
「……簡単なことだよ」
ルイージは正面に向き直り、続けた――
「ラディス!」
息を弾ませながらバトルルームに入ってくると、案の定怒鳴られてしまった。
怒鳴った相手はリムだったが。
「こんな時に何処行ってたんでしゅか!」
「ち、ちょっとね」
何となく分かる。彼女は試合に負けて、虫の居所が悪いのだろう。