第二章
それまで機械の前で操作していたマスターは、その手を止めると振り返って。
「揃ったようだな」
室内がしん、と静まり返る。
「ルールは一対一のトーナメント方式で行う。ステージは固定、アイテムは無しだ」
成る程。これも彼の目的である、メンバーの戦闘能力を分析したデータを取って、上に提出する為なのだろう。
「尚、今回はストック制やタイム制ではなく、体力制で戦ってもらう。子供の追いかけっこなんて端から御免だからな」
その発言にくすくすと笑う声と、むっとした顔がちらほら。マスターは気にも止めず、正面に向き直るとキーボードを叩いて。
間もなく、モニター画面の表示が変わって二人の男が映し出された。
フォックスとドンキーである。
「よし」
「あまり気張んなよ」
緊張している様子のフォックスに、ファルコは肩を叩き、声をかけて。