第六章
「ええぇえええっ!?」
ホテルに戻って事情を話すと、当然のように驚かれた。
「ち、ちょ」
マリオは頭を抱えて片手を突き出す。待ってくれ、のサイン。
「……つまりそいつは死神ではなくゲームの世界のキャラクターで」
「過去の悲劇からヒーローになりたいって強く憧れてて」
「今までの行動は人攫いではなく単純に助ける為で」
「だから彼の無実の証明と望みを叶えるべく、DX部隊に迎え入れると……」
マリオに続けてカービィ、マルス、リンクが状況整理。
「まあ、そういうことに」
「っじゃねーよお前何やってんだ!」
ラディスはあはは、と後ろ頭を掻きながら苦笑い。
「まるで経験が生かせてませんね。あれほど勝手に動くなと言ったのに」
「じ、じゃあ言ったら俺を素直に送り出してくれたか?」
「しなかったでしょうね」
リンクがはあ、と溜め息を吐く側でカービィは腕を組んで。
「でもまさかラディスがそいつに日本語を、ねぇ」
「どれくらい喋れるようになったんだい?」
「まだ二日目だよ。一応、会話が成立する程度には」
へえ、とマルスは感心して。
「随分と覚えが早いな」
「ゲームの世界のキャラクター、でしょ? 元がコンピューターなら妥当っしょ」
それもそうか、とカービィの言い分にマリオは納得。