第四章-後編-
◆第四章『血の紋章-後編-』
まさか、ここで鉢合わせするなんて。
「……え」
リムは小さく声を洩らし、固まってしまった。腕を掴んでいた力が弱まると、それまで俯いていたリンクはふと顔を上げて。
「よお。……くくっ、今回は餓鬼か」
リンクははっと目を開いた。
「随分と逃げ回ってくれたじゃねえか」
「っ……あ……」
ぐいと前髪を掻き上げて笑うダークリンクに、クレシスはまた一歩、後退して。
「……リム。そいつを」
動け。動いてくれ。
頼むから――
「そいつを連れて、早くここから」
「させるわけねえだろッ!」
次の瞬間、ダークリンクは剣を軽く打ち払って駆け出していた。ぐさぐさと突き刺さる殺気に子供たちは当然、棒立ちで。
「自分の運命を呪って死にな……」
ダークリンクは剣を振りかざし、叫ぶ。
「リンクゥウウ!」