第四章-前編-
一族の受けた呪いは。
きっと、この先も繰り返していく。
彼の未来を奪うことが宿命で、それは仕方のないことで。それでも、それが正義で。
その為に生を受け、生を遂げる。
何度も、何度も。
「……怖いんです」
リンクは自分の髪をくしゃりと掴んだ。
「俺が死ねば、誰かが同じ運命を背負うことになる。そうしたら、きっと」
違う誰かが、彼の未来を奪うだろう。
――運命だと称して。
「……貴様は」
その時、ようやくユウが口を開いた。
「死に直結した事柄を許したくなければ、関わりたくない。それだけなのか」
リムはぶすっとした顔で、
「なによ。偉そうなこと言うだけ言っちゃって、結局はただの意気地無しじゃん」
「あほ! なにゆうてんねんっ」
ドンキーは慌てて。