第四章-前編-
「ピーチ!?」
マリオとルイージは声を揃えた。
現れたのは、桃色の煌びやかなドレスを身に纏った金髪少女。まるで絵に描いたような金色の小さな王冠を頭に乗せている。
ラディスはきょとんとして。
「……知り合いか?」
「残念ながら」
苦笑を浮かべ、マリオは目を逸らす。
「キノコ王国王女、ピーチとはこの私よ」
少女、ピーチはふふんと笑って。
「今日はお偉いさんのオンパレードだな」
「我が輩もいるぞ!」
クレシスがぽつりと呟いた直後、テーブルクロスの敷かれたテーブルの下から何故か厳ついオールバックの男が出てきた。
マリオとルイージは思わず、
「ぎゃあああっ!」
「五月蝿いわ! 耳に響くではないか」
「もっと普通に登場しろ!」
「何処から突っ込めばいいんだ……」