第三章



「う、っ」

恐らくは足下から放出されたであろう稲妻が、ラディスが過ぎ去った後で地面から空へ向かって勢いよく噴出した。

差し詰め地雷といったところか。

「くっそ、あいつ!」

当然この攻撃方法は知らされていない。

「あっ」

不服そうなファルコに対し、ヨッシーは小さく声を上げた。前方に見えるヴァルバジアもそれを横に躱し、スピードが落ちたのである。ヨッシーは小さく頷いて。

「ファルコさん!」

察したのか、ファルコはにやりと笑って応えた。これが最後だとばかりに限界まで速度を上げて走り、ヴァルバジアの尾付近までの接近に成功する。――後は。

「頼んだぜ!」
「はい!」

ヨッシーはファルコの頭上、ヴァルバジアと同じ高さで飛びながら真下へ向かって両手を伸ばす。ファルコは地面を蹴って。

高く。手を伸ばし、跳ね上がった。
 
 
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