第三章
カービィは小さく溜め息を洩らして。
「……勘弁してよね」
肩を掴んだ手を払い、カービィはヴァルバジアを見上げる。ラディスが黙って見つめていると、カービィは続けて口を開いた。
「……命令」
「えっ」
「僕を言い負かしたからには」
カービィは振り返って。
「いい方法、あるんでしょ」
上手くいくかどうかは分からない。
が、そんなのは当たり前だ。大切なのは、それを何処まで信じ、戦えるか。
「――いけるか?」
ラディスが訊ねると、ヨッシーは微かだが肩を跳ねさせた。小さく頷いたのを確認して、ラディスはルイージを見遣る。
「上手くいくのかな……」
「言わねえ約束だろ」
ファルコはふんと鼻を鳴らして。
「……そうだね」
「じゃ、僕もスタンバイしとこっかな」
その場を離れるカービィに、
「あいつが一番不安なんだがな」
ファルコは溜め息。