第三章
「何か分かったの? 緑のヒゲさん」
「いい加減怒るよ」
ルイージはカービィをひと睨み。
「……魔物には独自の再生能力があるのは知っているよね。体内に宿る、有り余る魔力が傷を自動的に治癒してしまう能力」
初耳だった。ラディスの住んでいる地域には魔物が存在しなかったのである。
「だから、魔物は基本的に倒しきらないといけないんだ。傷が残らないからね」
「それくらい知ってんだけど」
「……せっかちだね」
ルイージは小さく溜め息。
「あの竜は、ああして穴を掘って進む習性がある。もし、そのせいで甲殻が剥がれ、再生が間に合っていなかったとしたら」
カービィはくすっと笑って。
「見せかけ。あの甲殻は脆いと」
つまり、あれはまだ再生したばかりで甲殻としての役割を果たせない状態にあるということか。ラディスは納得したように、
「成る程!」
「しっかりしてよね。一番に理解しなきゃいけないのはあんただってのに」