第三章
ヨッシーは暫し黙り込んで。
――以前、別の場所で会った時とは違う目をしている。強く、一点の曇りもない瞳。
「ったく。あっちーな」
ファルコはふう、と息を吐き出して。
「過去にばっかとらわれてらんねーだろ」
ヨッシーは顔を上げる。
「どんなに痛かろうがよ、振り払って前に進むしかねーんだ。でなきゃ、誰がこの世界の未来を守る。……割り切れよ」
ファルコはヨッシーの前に屈み込んで。
「戦士だろ。俺たち」
――僕は、変われるだろうか。
「うわっ!」
その時、地面が大きく揺れてルイージはその場に尻餅をついた。ファルコは立ち上がり、警戒して辺りに目を走らせる。
「ちっ、何処から……」
ヨッシーはぎゅっと瞼を瞑って。
「……来ます」
息が聞こえる。ヨッシーは立ち上がった。
「あの穴からです! 気をつけて!」